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運動療法

ここでは糖尿病の人に向けて、運動療法についての解説をしています。おすすめの運動も紹介しているのでぜひチェックしてみてください!

糖尿病にとって運動療法はとても有効!

運動療法は、薬物療法や食事療法とならんで糖尿病の治療にとって非常に有効な方法です。とくに日本の糖尿病患者の9割以上が当てはまる「2型糖尿病」では、血糖のコントロールが安定している時に食事療法と運動療法を併用することで、血糖が下がったり糖尿病のさまざまな症状を改善できます。また、アンチエイジングや動脈硬化予防にも有効的です。

ただ、合併症が進行している場合などは逆に病状が悪くなる可能性もあるので、どんな運動をどれぐらい行えばよいのかをきちんと理解しておきましょう。

まずは以下に、運動がもたらしてくれる効果を簡単にまとめてみました。

運動による効果を一覧チェック

  • 血糖の低下
    運動療法は、血糖値を効果的に下げるために欠かせないものです。運動をすると運動中から運動後にかけ、血糖値が低下するという作用があるほか、体にたまった糖や脂肪を燃焼させ、エネルギーとして効率的に使うことができます。運動といってもいろいろなメニューがありますが、糖尿病の治療には、有酸素運動と筋力トレーニング(レジスタンス運動)のどちらにも効果があります。

    人間の活動にはエネルギーが必要不可欠ですが、そのエネルギー源として血中のブドウ糖が使われます。そのため、軽く体を動かすだけでもブドウ糖が消費され、血糖値を下げる効果が期待できるのです。

    体脂肪を燃やすには有酸素運動のみが効果的と言われていますが、血糖値に関しては、筋力トレーニングにも十分な効果が見込めます。好きな運動を自由に組み合わせたり、無理のないところから軽い運動を始めるだけでも良いとされています。継続的、あるいは定期的に運動を続けていけば、一定のペースで血中の糖分がエネルギーに使われていくので、急激な血糖値の上昇やインスリンの分泌量の節約にも効果的。さらに、インスリンの分泌を行っている膵臓への負荷も減らすことができます。
  • 体重の減少
    運動の際、血中の糖がエネルギーとして使用されるのと同じく、体脂肪もエネルギーのために燃焼されていきます。物理的に体脂肪が減ることで体重も自然に落ちていき、体の中からスリムアップしていきます。体脂肪が減れば体重も自然に減っていきますが、これと同時に血液中の中性脂質、あるいは悪玉コレステロールの割合も減っていきます。エネルギーとして脂肪を使うだけでも、血液がきれいになっていきます。

    また、運動療法と組み合わせて、一日の摂取カロリー量をコントロール(食事療法)していけば、さらに体脂肪や体重は落ちやすくなります。食事量と食事内容を見直し、食べすぎを予防するだけでも、運動効率がさらにアップします。「体脂肪率が高い」もしくは「体重が重い」ことで悩んでいる方や、医師の指導を受けている方は、定期的に運動をして脂肪を燃焼させていくと良いでしょう。 
  • 血圧の低下
    運動で血圧が上がるのではないかという意見もみられますが、無理のない範囲で運動療法を続けると、筋肉に酸素がしっかりと行き届き、「もっとたくさんの酸素と栄養を運ぼう」として、血管が拡張する作用が働きます。血管拡張作用がもたらされると、血圧は下がっていき、高血圧症の心配は減っていきます。
  • 肺や心臓の働き強化
    有酸素運動のように、体の中にたくさんの酸素を取り込む運動を続けると、体の中に酸素がしっかりと巡ります。それと同時に、肺に送られていく空気の量も増え、肺が空気をしっかりと取り込もうとして、機能を強化していきます。

    肺と同じく、血液を体全体に送りだす心臓についても同様です。運動をして体に血液がしっかりと巡るようになると、血液の循環が良くなり、心臓もより多くの血液を送り出そうと、機能性を高めます。肺と心臓はどちらも体の循環を司る重要な臓器です。運動療法を続ければ、体の中には確実に良い変化が現れてきます。
  • 血液循環の促進
    上記でも挙げたように、運動を続けることで血管が拡張され、血流がスムーズになっていきます。同時に、肺と心臓という呼吸器・循環器の機能がアップするため、血液をどんどん体に巡らせようとして、血流が改善されていきます。運動をして体が温まる(体温上昇)ことは、血流がアップしている証です。体調に負担をかけない範囲で運動療法を継続し、血流を低下させないように心がけていくようにします。
  • 筋力強化による老化予防
    運動によって手足などの筋肉を使うと、使用している部分の筋肉量が徐々に増えていき、骨折や体の歪みなどを生じにくい健康な体へと改善されていきます。体の筋肉は、インナーマッスルも含めできるだけ多くの部位をバランス良く動かすことが良いとされていますので、体幹(お腹まわりや腰、背中など)も含めて、筋肉をしっかりとつけていき、体内からイキイキと若返りを目指していきましょう。
  • ストレス解消
    運動をすることで発汗や体温の上昇などがみられますが、これらの「成果」が出ることで「運動ができた」「ちゃんと運動をやった」という達成感につながり、そこからストレスが緩和されていきます。「健康に良いことに時間を使っている」という確信から、満足感を得ることもできますし、一種の気晴らしとしての効果もあります。

    ただし、運動療法に厳しいノルマを課したり、実現が難しい目標などを掲げてしまうと、反対にストレスが増えてしまいますので注意が必要です。
  • 体力アップ
    運動療法を一定の間継続することで、筋肉量が増えたり肺や心臓が強化されたりといった改善がみられ、そこから総合的な体力アップ効果が期待できるようになります。糖尿病の患者さんの場合、血液の状態が改善されたり、体脂肪が減って体重が落ちるといった効果が期待できますので、体が軽くなって動きやすくなる、運動がしやすくなるといった体質改善も期待できます。

運動をしてもOKな人・NGな人

2型糖尿病で合併症もなく血糖コントロールが安定している人や、合併症はあるものの軽度の人であれば運動療法は非常に効果的です。

ただ、運動をすることで、高血糖や低血糖を引き起こしたりかえって病状を悪化させてしまうケースもあります。

とくに「増殖網膜症」などの進行性網膜症や、「血清クリアチニンが基準値よりも高い」などの進行した腎症が出ている場合、また自律神経障害を発症している場合などは、その病状が落ち着くまで運動しないほうがよいでしょう。

また、血糖が安定していたものの、何らかの原因で数値が上がって血中ケトン体の上昇や尿ケトン体の出現があった時や、感染症で高熱を出すなど急性な変化がみられた時も、運動は避けましょう。

さらに、1型糖尿病の場合や糖尿病性以外の合併症がみられる場合、また肺や心臓の疾病を持っていたり血圧が著しく高い場合、ひざ・腰の関節が良くない場合なども、注意あるいは制限する必要があるので医師に相談するようにしましょう。

おすすめの運動をチェック!

糖尿病に対する運動療法として最もおすすめなのは、有酸素運動(エアロビクス)。十分に酸素を取り入れながら行う中程度(強さ)の運動です。

これは脂肪や血糖を効率良く燃焼させることを目的にしたリズミカルな全身運動で、水泳やサイクリング、ウォーキング、速度の緩やかなジョギング等を適度な強さで持続して行うことなどが当てはまります。

この有酸素運動を感覚的に説明するならば、息切れは感じるものの会話をしながら続けられるぐらいの強度の運動、といったところでしょうか。

この程度の運動を約15分以上継続すると、酸素の消費量が増加して血糖はもちろん、脂肪もエネルギーとして使われます。そのため血糖を低下させ、血中の脂肪やそれに伴った体重の減少も可能になります。

ちなみに、糖尿病の人にとくに人気があるのが、手軽に始められるウォーキングや体操など。忙しい人でも時間を見つけて続けやすい運動なので、ぜひチャレンジしてみましょう。なお、運動する際は準備運動や整理体操もきちんと行いましょうね。

運動別にチェック!

以下に糖尿病の運動療法に適する有酸素運動を、種類別に紹介しています。自分がやれそうな運動や、適している運動をうまく取り入れて、症状の改善に役立てていってくださいね。

【運動療法の共通点】

  • 実践する時間…食後1時間ぐらい経過してから。空腹時は却って低血糖を招く場合があるので注意。
  • 1回の運動で目指す消費カロリー…160~240kcal
  • 運動前や運動中に適度な水分補給を怠らない

ウォーキング

★100kcalが消費できる目安(体重が60kgの場合)…25分程度

ジョギング(=走る)より身体各部への負担が少なく、続けやすいのがウォーキングです。歩く速度は、早歩き程度でOK。歩く際は姿勢を正しくすることを心がけ、腕を大きく振ることが大切です。

糖尿病改善のために習慣づけるなら、毎日30分~1時間は行うよう、取り組んでみてください。

サイクリング

★100kcalが消費できる目安(体重が60kgの場合)…20分程度

ペダルを漕ぐ足はもちろん、全身のバランス運動としておすすめできるのが、自転車です。都会の場合は道路状況に左右されることが多くなってしまいますが、自然の多い地方に在住している方は、ぜひ実践を。坂道の走行などを適度に織り交ぜていくことで、カロリー消費量は大きく上昇していきます。

こちらも毎日30分~1時間は行うよう、取り組んでみてください。

水泳

★100kcalが消費できる目安(体重が60kgの場合)…5分程度

水の抵抗を受けながら前進していく水泳は、全身運動なのでエネルギーを効果的に消費できます。過去に運動経験がある、体力に自信があるという方は、水泳を習慣づけることが、血糖値改善の早道になるでしょう。

また肥満体でも、水中なら浮力の影響で足腰への負担がかかりにくいというメリットがあります。

頻度としては、できれば毎日行いたいもの。とは言え、水泳はプールなどの施設に赴いたり、水着に着替えるなどの手間がかかるので、できれば週2~3回通えるように調整してみてください。

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